犬のうんち早見表|5タイプで見る便の状態と色のサイン
毎日のうんちは、愛犬が出してくれる小さな健康のおたよりです。健康と長生きに大きく関わるのが、うんちの「形」と「固さ」。日頃からチェックする習慣をつけておくと、その日のコンディションのヒントがつかめます。この記事では、水分量の少ない順に並べた5タイプのうんち早見表と、色のサイン、受診の目安を、事実ベースでまとめました。
- うんちは水分量で5タイプに分けられる(理想は③一本ウンチ)
- 色は茶系が基本。黒いタール状・赤い血・白っぽいは受診の目安
- うんちのかたさは「水分」と「食物繊維」に影響される(研究でも確認)
- 毎日できるのは水分・食物繊維・ストレスケアの3つ
今日のうんちはどれ? 5タイプのうんち早見表
犬のうんちは、含まれる水分量で大きく5つのタイプに分けられます。水分が少なすぎても多すぎても理想から外れ、ちょうど良いのは真ん中の③一本ウンチ。今日のうんちがどれに近いか、見てみましょう。
コロコロウンチ水分 少
片付けるのは便利ですが、硬すぎます。出すときに強くいきんだり踏ん張ったりすることがあり、出ているように見えてもお腹に残っていることも。フードの内容、水分が足りていない、運動や生活リズムなどが背景になりやすいタイプです。
ソーセージウンチやや少
表面に少し割れ目のある、硬めで形のしっかりしたソーセージ状。理想にいちばん近い良好寄りのタイプです。地面にほとんど跡が残りません。
一本ウンチ ◎ 理想ちょうど
熟したバナナのような、蛇のとぐろのような形。このくらいの形とやわらかさだとスムーズに排出されるので、足腰やお腹にも負担がかかりません。毎日これを目指したい理想のうんちです。
マヨネーズウンチやや多
軟便ですが、このくらいの柔らかさなら許容範囲に入ることもあります。形が崩れてマヨネーズ状になり、ペットシーツに跡が残ります。食べ過ぎ・急なフード変更・その日のコンディションなどで出やすく、続くときは様子を見て見直しを。
ビチャビチャウンチ水分 多
いわゆる下痢の状態です。原因はさまざまで、家庭で様子を見るより、早めに動物病院に相談するのがおすすめです。とくに子犬やシニア犬は水分が失われやすいので注意してください。
毎日のチェックは「今日はどのタイプに近いか」を見るだけでOKです。1日だけ④マヨネーズ寄りになっても、翌日③一本ウンチに戻れば一過性のことが多いとされています。続く・悪化するときは、下の「受診の目安」を確認してください。
色でわかるサイン
健康なうんちの色は、茶色〜濃い茶色が基本です。食べたものや量で多少変わりますが、次の色は体からのサインとして覚えておくと安心です。
🟤 茶色〜濃い茶色
基本の色。フードや量で濃淡は変わります。
⚫ 黒い・タール状
消化管の上の方からの出血の可能性。受診の目安です。
🔴 赤い血が混じる
大腸や肛門付近のサイン。続く・量が多いときは受診を。
⚪ 白っぽい・灰色
消化に関わるサインのことも。続くなら受診を。
🟡 黄色っぽい
消化のスピードが速いときなど。続くなら相談を。
🟢 緑っぽい
草を食べた後などのことも。続く場合は様子を見て相談を。
透明〜白っぽいゼリー状のものが付くことがあります。これは腸の粘液で、1〜2回で消えれば観察でよいことが多いですが、続くときや血が混じるときは受診してください。
⑤ビチャビチャ(水様便)が続く/黒いタール状・血が混じる/元気がない・食べない/嘔吐をともなう/何日も便が出ない——こうしたときは、うんちの状態だけで判断せず、かかりつけの獣医師に相談してください。とくに子犬やシニア犬は体調の変化が速いと言われています。可能なら、うんちの写真を撮っておくと診察がスムーズです。
うんちのかたさは「水分」と「食物繊維」で変わる
便のかたさは、含まれる水分量と食物繊維の影響を受けます。これは犬を対象にした研究でも確認されていて、食物繊維の種類や量によって便の性状や水分のバランスが変わることが報告されています(de Godoy 2015, J Anim Sci ほか)。
つまり、①コロコロ寄りのときは水分が足りていないことが、④マヨネーズ寄りのときは食べ過ぎ・急なフード変更・水分の摂りすぎなどが背景にあることがあります。どちらも、まずは生活の中で見直せる部分が多いのが特徴です。
関連して、犬の消化管を食べ物が通過する時間は年齢や体の大きさで差があることも知られています(Hernot 2002, Am J Vet Res)。同じフードでも便の出方に個体差があるのは自然なことなので、「うちの子の平常運転(いつもの③一本ウンチ)」を知っておくのがいちばんの物差しになります。
③一本ウンチを保つ、毎日の3つの習慣
理想の③一本ウンチに近づけるために、家庭でできることを3つにまとめました。
- ① 水分をしっかり:新鮮な水をいつでも飲めるように。①コロコロ寄りのときは、まず水分の摂り方を見直したいポイントです。
- ② 食物繊維をほどよく:野菜やフードの繊維は便のかたさに関わります。急に増やさず、少しずつ。
- ③ ストレスの少ない環境:適度な運動と落ち着ける場所。生活リズムの乱れは便にも出やすいと言われています。
フードを切り替えるときは、7日ほどかけて少しずつ移行すると、お腹への負担が少ないことが研究でも示されています。新しい食材を足すときも同じで、一度にたくさんではなく、ようすを見ながらが安心です。
【作り手から】水分補給という選択肢
私たちYOGUPOは、犬専用のヨーグルトを小さな工房で作っています。「うんちのチェック」と並んで多いのが、「夏に水をあまり飲まない」というご相談です。作り手としての事実だけ、正直にお伝えします。
お水だけだと飲みたがらない日も、いつものごはんに混ぜたり、お水に溶かしたりして、水分の摂り方の選択肢として使っていただけます。ただし、うんちがゆるい状態が続いている最中は、新しい食べものを足すのは控え、落ち着いてから、少量で。気になる状態が続くときは、まず獣医師にご相談ください。
よくある質問
真ん中の③一本ウンチ(熟したバナナ状・とぐろ状)が理想です。②ソーセージウンチも良好寄り。①コロコロは水分不足寄り、④⑤はやわらかすぎ寄りと考えてください。
元気・食欲があり、翌日に③一本ウンチへ戻れば一過性のことが多いとされています。⑤ビチャビチャが続く・元気がない・血が混じるときは受診を。
水分が足りていないサインのことがあります。新鮮な水を飲める環境を整え、水分の摂り方を見直してください。続くときは獣医師に相談を。
腸の粘液であることが多く、1〜2回で消えれば観察でよいことが多いです。続く場合や血が混じる場合は受診してください。
与えるなら少量から、便の様子を見ながら。うんちがゆるい間は新しい食べものを足さず、落ち着いてからにしてください。人間用の加糖タイプは避けましょう。
まとめ
- うんちは水分量で5タイプ。理想は③一本ウンチ
- 色は茶系が基本。黒タール・血・白っぽいは受診の目安
- かたさは水分と食物繊維で変わる(研究でも確認)
- 毎日できるのは水分・食物繊維・ストレスケア
- ⑤ビチャビチャが続く・悪化するときは、写真を持って獣医師へ
・Nestlé Purina. Fecal Scoring Chart(犬用の便スコア表).
・Jones SE, et al. Consistency of faecal scoring using two canine faecal scoring systems. J Small Anim Pract. 2021.
・de Godoy MRC, et al. Effects of fiber on serum lipids, nutrient digestibility, and gastrointestinal tolerance in dogs. J Anim Sci. 2015.
・Hernot DC, et al. Influence of age and body size on gastrointestinal transit time of radiopaque markers in healthy dogs. Am J Vet Res. 2002.
免責:本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療に代わるものではありません。愛犬の体調に不安があるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。状態には個体差があります。